オープンバッフル ツイータ交換3 Sachsenwerk 19/4m

前回のトライアルで、もう文句なしに音楽を楽しめていますが、それでも前から考えていたSachsenwerkを試してみたくてしょうがない。初めから、そのつもりで入手しています。そこでトゥイータをSachsenwerk 19/4mフルレンジユニットに交換してみます。Philips 10inchとお似合いでしょう。20kHzを補完することはできないでしょうが、20Khz なんて、この歳じゃもう聴こえないかな。出るところまでを追加することで、Philips 4923851の世界観がどう変わるか楽しみです。

現在のオープン・バッフッフルは、TESLAトゥイータを購入した時に、今のデザインに改造しています。それ以前は、回り込んでくる低域をカットするため、大きなアクリル円盤を装着させていて、トゥイータはその円盤に組み込んでいました。これが、最初に良い音を妄想してデザインした自分ライクな平面バッフルデザイン。初めて入手したSABAが格好良く見えるようにと、こればかり考えて作っています。円盤には10cmのトゥイータ専用の穴加工をしています。それ以上だと、アクリル円盤ごと交換で、コスト的にも現実味がありません。さらに、この円盤がとにかく大きく邪魔で、外すことにした訳です。大きい方が音が低域が良くなりそうと、根拠なく考えてました。
現状のままでは13cmのSachsenwerkをそのまま取付けることはできません。そこで、これまでのトゥイータ・ベースを取り外し、13cm用に入れ替えを行います。1cmの差なので、サイズアップは少しです。

オープン・バッフルにマッチングさせたアンプができたことで、大きな円盤は不必要になりました。円盤は大きいのですが回り込みを充分カットできるサイズではありませんし、小さな部屋では大いに邪魔です。無い方がデザインもスッキリします。
アンプは本当に重要ですね。ユニットの個性以上に、アンプが音を決めています。ユニットは、その信号をどのくらい活かせるか、それがスピーカーの個性かもしれません。今製作中のプリメイン無帰還アンプは、もう少しで完成するのですが、進展が遅いのは、すべて自分の責任です。

 トゥイータ・ベースの交換
トゥイータ・ベースのサイズアップに取りかかります。あらかじめ作っておいた13cmユニット追加用のトゥイータ・ベースを取付けます。

1  まず、バッフルの後ろ側にある低域補完用のアクリルのドームを外してから作業にかかります。
2  4本のボルトで共締めしてあるバッフル・リングを分解。5枚に分かれますが、センターの一枚はスタンドに固定してあります。まず背後から長いボルトを抜いていきます。

3  分解するとトゥイータ・ベースが見えてきますので、これを13cm用のベースと交換します。


4  バッフル・リングを元通り組み立て、あとはSachsenwerkを取り付ければ終了です。

言ってしまえば、これだけの作業ですが、なかなか億劫で、やっと実行です。
必要があれば、コンデンサーの交換も行いますが、今回は前のままで行きます。コンデンサーは、今はリングの中に仕込んでいます。ですが次の機種では外部に戻そうか検討中。その方がコンデンサーの交換が容易です。あまりコンデンサー交換はしないので、内蔵のままにするか検討中。でも、金属の箱にオイルを溜めたコンデンサーは、あれ格好がよいですねえ。あれは試してみたいな。いつまで経っても格好中心・・・

Sachsenwerk 19/4m で philips 4923851を聴いてみる
Philips AD3501 MD/01よりSachsenwerkの方が能率が高く、トゥイータの音成分が何割か増しています。スウィートな感じからより能動的な音質に変化しました。ながらで聴くのではなく、ちゃんと音楽に向かい合いたい感じがします。ヴォーカルがより前に出てきます。見た目のバランスは、このサイズに軍配が上がります。10inchとピッタリな感じです。しかしウーファーが16cmだと、酷いバランスになりそうな感じです。8inchはなんとかバランスしそうです。
この姿、なんとなく2Wayを意識しちゃいます。当たり前の如く自然に低域が表現されるので、とても充実した感じがします。シッカリした低域が支えてくれる音楽は満足度が上がります。ごちそうさまでした。

フルレンジのトゥイータ登用はうまく行き、Philips 4923851  の弱点を完全にカバーしました。現時点で最良の音が出ています。ああ、気持ち良い。高域がPhilipsより少し硬めのSachsenwerk に交換しても違和感はありません。それより、ウーファーとトゥイータのコーンの色味がマッチして、Philips姉妹の時より自然な感じが嬉しいですね。

しかし、世界大戦前から作られていたPhilipsのこのシリーズは、なぜかどれも良い感じです。このあとに出てくる人気シリーズより、断然積極的にこのシリーズを選びたくなります。『傑作ですよ!これ』なんですが、eBayではだんだん見られなくなってきました。
このシリーズ、入手しにくい感じですが、実は8inchの予備が一本あります。これをペアにしたいのですが、このユニットだけ少し能率が低く他とバランスが取れません。合う一本が見つかると良いのですが。

ところで、カニ目にワックスをかけました。それでもツルピカにはならず、良い感じです。これからエンジンルームを綺麗にしていきます、腰の負担が大きく、ヤバイ感じがしますが、たまに磨くのも悪くないです。いたわりが必要ですね。カニ目もヴィンテージ・スピーカーも。やはり面倒見が必要なのを実感でした。