エンクロージャ・デザイン #1

これはヴィンテージ・スピーカーではありませんが、ここ数年、スピーカーを作る数が多くなっています。もう部屋に入りきらないほどです。このブログで紹介しているオープン・バッフルやアンプも、SP荒野の彷徨いを終わらせるために製作しているんだと気が付いていました。しかし、気がつく前のエンクロージャ作りは、造形的な遊びでした。作る作業自体も、好きなことですが、坂木工師匠や服部木工師匠とコラボしてスピーカーを作るのが、とにかく楽しい。

派手なダメージがあるウォールナットに遭遇し、思わず購入。しばらく眺めていましたが、スピーカーにすることにしました。割れた部分は腐って乾いていますので、お麩のようになった部分を取り除き、そこをエポキシパテで埋め研ぎ出し、カシューを塗り込みます。お麩の部分は、かなり面積が大きく削り始めると、どんどん削れてしまいます。ですから裏面はバーチ合板で補強。木の存在感に負けないようにギリギリのサイズのスピーカーを取り付け、同じウォールナットで箱を製作しています。バッフルと側板の間に真鍮を挟む予定で、その分隙間が空いています。真鍮が入るのを待っていますね。金属の細いラインになります。裏側にバスレフがあり、このユニットは、低域まで豊かな音を出してくれます。低域がシッカリしていると、音楽が楽しくなります。

板を加工する前のイメージ。作る前は石で脚を考えていましたが運ぶことなど考えていないですね。これ無理です。ですが最後まで脚をどうするか迷っていて、今でも迷っていますので、暫定的に脚をつけました。地震で倒れるのがイヤなので、暫定脚なら倒れない方が良く、ちょっとデカイですが面積を大きくしてあります。なにか良い案が浮かべばフィニッシュできるんですが。今見ると、画像のラフスケッチは完成とかなり近い感じで描いていたようです。加工前の板画像から制作。実はさらに大胆な穴がある板が2セット分あり、どうしようか迷っています・・・

このスピーカーで聴くBLADE RUNNERハンス・ジマーミュージックは迫力満点で、これまでも何回かブログ中に出てきますが、低域を楽しむのに欠かせない音楽になっています。映画館で観ると格別ですね。音楽も映像も・・・